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	<title>次世代情報都市みらい &#187; 大東雄弁会</title>
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		<item>
		<title>『タテ社会の人間関係』を読む</title>
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		<pubDate>Wed, 13 May 2009 13:57:34 +0000</pubDate>
		<dc:creator>齊藤 貴義</dc:creator>
				<category><![CDATA[プロフィール]]></category>
		<category><![CDATA[大東雄弁会]]></category>

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		<description><![CDATA[大東雄弁会の研究会で発表（98年の後期） 大東雄弁会の勉強局の１つである研究会は、社会を科学的に分析していく視点を養っていくことを目的としている。『タテ社会の人間関係』は、研究会が毎年のように１年生の最初の発表用に指定さ [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><strong>大東雄弁会の研究会で発表（98年の後期）</strong></p>
<p>大東雄弁会の勉強局の１つである研究会は、社会を科学的に分析していく視点を養っていくことを目的としている。『タテ社会の人間関係』は、研究会が毎年のように１年生の最初の発表用に指定されるテキストである。</p>
<h3>第２章：「場」による集団の特性</h3>
<p><strong>１．集団の構成要因</strong><br />
１．資格……社会的個人の一定の属性<br />
２．場………一定の枠によって一定の個人が集団を構成する状態<br />
・資格と場の機能は、その社会の人々の社会認識における価値観に密接な相関関係を持つ（例：日本の社会構造←→インド・カースト）</p>
<p><strong>２．日本では資格よりも場が優先される</strong><br />
例：会社は<span style="text-decoration: underline;">契約関係にある企業体</span>ではなく、<br />
<span style="text-decoration: underline;">我々の会社</span>である（主体化された認識）<br />
↓<br />
<strong>「イエ」（家）の概念に代表される</strong><br />
「イエ」（家）とは……居住、そして経営体という枠で構成される社会集団。<br />
家集団内における人間関係は他より優先する</p>
<p><strong>３．枠による社会集団は資格を異にするものを内包する</strong><br />
・資格が異なる人々によって構成される集団<br />
→集団内結束力を導き出す何らかの方法の必要性<br />
・理論的、経験的２つの方法<br />
（１）枠内の成員に一体感を持たせる働きかけ<br />
（２）集団内の個々人を結ぶ内部組織の生成、強化<br />
<em>（１）は、集団維持のため、個人の行動のみならず、思想、考え方まで集団の力が入り込んでくる→社会生活と私生活の区別がつかなくなる（例：家族ぐるみの雇用関係）</em></p>
<p><strong>４．枠の強化、集団の孤立化</strong><br />
・他の枠の同一資格者間に溝、同枠の異資格者に親近感<br />
→「ウチの者」「ヨソ者」の差別意識の表出</p>
<p><strong>５．「ウチの者」「ヨソ者」の特徴</strong><br />
（１）「ウチの者」以外は人間にあらず＝ヨソ者どうしの非社交性<br />
（２）集団従属による社会的安定＝社交の機能的存在価値の欠如<br />
→「田舎っぺ」（ローカルな）傾向へ</p>
<p><strong>６．人間関係のローカル性は直接接触的であることに結びつく</strong><br />
・集団意識の情的高揚→接触を長期間、激しく保つ必要性<br />
・「去る者は日々に疎し」の人間関係の形成<br />
・海外のコミュニティ……インテリ集団にもかかわらず、日本農村のような日本的特殊性<br />
→海外で浮き上がっている……日本人は構造的に異質<br />
・異質性の原因……日本の社会集団は個人に全面参加を要求する<br />
２つ以上の集団に同様のウエイトを持つことは不可能<br />
（西欧人や中国人は複線所属的保身術、日本人は単線潔癖主義）</p>
<p><strong>７．なぜ単線的なのか？</strong><br />
・場によって個人が所属する場合、現実的に個人は１つの集団にしか所属できない<br />
・「単一社会」……個人の集団帰属、個人と集団を結ぶ関係、全社会での集団のあり方や相互関係が、いずれも一方的である</p>
<h3>第４章：「タテ」機能による全体像の構成</h3>
<p><strong>１．対立ではなく並立の関係</strong><br />
・日本社会の全体像……横断的な層化ではなく縦断的な層化<br />
・日本の闘争関係……労資対立というよりもＡ社対Ｂ社<br />
→闘争は対立するものとではなく並立するものとの間に生じる<br />
（例：労働組合の構成→「お家の問題」としての限界性）</p>
<p><strong>２．人間平等主義</strong><br />
・日本的イデオロギーの底にあるもの……人間平等主義<br />
→西欧の伝統的な民主主義とは質的に異なる<br />
人間の能力差が認められない→「貧乏人は麦を食え」のタブー化<br />
・人間平等主義の長所……能力、階級にかかわらず、個々人に自信を持たせ、努力を惜しまず続けさせることが出来る<br />
（「タテ」のリンクが上昇へのはしごを提供する）<br />
・学閥による序列システム……刻苦勉励型が出世するという社会的イメージ</p>
<p><strong>３．過当競争による弊害</strong><br />
・下層にとどまる人々の心理的負担とみじめさ<br />
・同類を敵とする社会システム<br />
→「格付け」の形成。集団の孤立性、封鎖性を招く<br />
・日本の工業化にも寄与したが、不当なエネルギー消費の面が大きい</p>
<p><strong>４．ワン・セット構成と政治組織の発達</strong><br />
・日本の組織……分業ではなくワン・セット主義による過当競争<br />
・より大きな統合組織の必要性……中央集権的行政機構の発達<br />
→世界に比類のない徹底した行政網が全人口に浸透<br />
・政治権力の巨大化と国民の恐怖感<br />
→日本人の宗教、哲学の貧困と相まって、政治優先の社会を形成</p>
<h2>第６章：リーダーと集団の関係</h2>
<p><strong>１．制約されるリーダーシップ</strong><br />
（１）成員管理はリーダー直属の部下が行い、リーダーは調整的立場<br />
（２）「温情主義」による情的関係によって、上も下も拘束される<br />
→リーダーの権限の低下、セクシャリズムや派閥の伸長<br />
・日本で脚光を浴びるリーダーは、個人の力というよりは、集団を中心とした内外の条件に支えられている<br />
→リーダーは集団の一部にすぎない</p>
<p><strong>２．権威主義と平等主義の力関係</strong></p>
<p class="wide6"><strong> ↓　　　↓　　　↓<br />
↓　　　↓日　　↓<br />
↓西　　↑本　　↓権<br />
↓欧　　↑的　　↓威<br />
−的　　↑民　　↓主<br />
↑協　　↑主　　↓義<br />
↑調　　↑主　　↓<br />
↑　　　↑義　　↑<br />
↑　　　↑　　　↑ </strong></p>
<p>（リーダーと集団成員の力関係）<br />
・戦前は権威主義がしばしば見られ、戦後は民主主義<br />
→いずれも両者の約束による接点が設定されていないため、弊害が相当にある<br />
<em>ルールが設定されていない</em></p>
<p><strong>４．リーダーの資格</strong><br />
・リーダーは天才でない方がよい……下の者の存在理由維持のため<br />
・年長者であること……「タテ」のリーダーは集団への参加が最もはやかった者がなる（頂点である）<br />
・組織の頂点にあることが絶対の条件に<br />
下の者はとりあえず頂点をたてる以外にない<br />
→しかし、タテ関係の強固な密着が自由な活動の場を提供している<br />
・集団の機能力は、ともすれば親分自身の能力によるものよりも、むしろすぐれた能力を持つ子分を人格的にひきつけ、いかに集団を統合し、その全能力を発揮させるかというところにある<br />
→大石内蔵助的なイメージ</p>
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		<title>大東雄弁会での活躍</title>
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		<pubDate>Wed, 13 May 2009 13:53:49 +0000</pubDate>
		<dc:creator>齊藤 貴義</dc:creator>
				<category><![CDATA[プロフィール]]></category>
		<category><![CDATA[大東雄弁会]]></category>

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		<description><![CDATA[雄弁会での活動履歴 ★東京大学新人ディベート大会（1998年６月27日）　拓殖大学に勝利 ★第２０回学生新人弁論大会（７月４日） 質問賞受賞 ★大東雄弁会ディベート強化合宿（８月27・28日）　すべての試合で勝利 ★ディ [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<h2>雄弁会での活動履歴</h2>
<p><img class="alignright size-full wp-image-315" title="benron" src="http://www.mirai-city.org/wp-content/uploads/2009/05/benron.jpg" alt="benron" width="200" height="150" />★東京大学新人ディベート大会（1998年６月27日）　<span style="color: #ff0000;">拓殖大学に勝利</span><br />
★第２０回学生新人弁論大会（７月４日）<span style="color: #ff0000;"> 質問賞受賞</span><br />
★大東雄弁会ディベート強化合宿（８月27・28日）　<span style="color: #ff0000;">すべての試合で勝利<br />
</span>★ディベートリーグ１部リーグ決定戦（８月29日）<span style="color: #ff0000;"> 立教大学に勝利、１部リーグ進出決定<br />
</span>★全関東学生雄弁連盟ディベート夏合宿（９月１日〜３日）　<span style="color: #ff0000;">日本大学に勝利、立教大学に勝利、トーナメント戦　優勝<br />
</span>★法政大学春秋杯争奪学生弁論大会（10月17日）　<span style="color: #ff0000;">優勝<br />
</span>★第３回ディベートリーグ（10月18日）<span style="color: #ff0000;"> 日本大学に勝利</span>、<span style="color: #800000;">山梨学院大学に敗れる<br />
</span>★第４回ディベートリーグ（11月８日）<span style="color: #ff0000;"> 中央大学に勝利</span>、<span style="color: #800000;">立教大学に敗れる<br />
</span>★第３回キング・オブ・ディベート大会（12月６日）　<span style="color: #ff0000;">大会史上初の１年生としての参加、</span><span style="color: #800000;">東京大学に敗れる<br />
</span>★東京大学総長杯争奪学生弁論大会（12月15日）　<span style="color: #ff0000;">上位５名の弁士による「第２の部」まで進出</span><br />
<img class="alignright size-full wp-image-316" title="debate" src="http://www.mirai-city.org/wp-content/uploads/2009/05/debate.jpg" alt="debate" width="145" height="108" />★大東雄弁会１２月総会<span style="color: #ff0000;"> 大東雄弁会の幹事長に選出される<br />
</span>★テレビ朝日「朝まで生テレビ」北朝鮮問題（1999年１月29日）　<span style="color: #ff0000;">観客の学生として出演</span><br />
★第１回ディベートリーグ出場（５月23日）　<span style="color: #ff0000;">防衛大学校に勝利、駿河台大学に勝利<br />
</span>★立教大学とのディベート練習試合（５月28日）　<span style="color: #800000;">立教大学に敗れる</span><br />
★Ｔｈｅ Ｃｈｅｒｒｙ Ｄｅｂａｔｅ’９９（６月５日）<span style="color: #800000;"> 法政大学に敗れる</span><br />
★第２回ディベートリーグ出場（６月20日）　<span style="color: #ff0000;">帝京大学に勝利</span><br />
★第３回ディベートリーグ（７月11日）　<span style="color: #ff0000;">東京大学に勝利</span><br />
★全関東学生雄弁連盟ディベート夏合宿（９月10〜12日）　<span style="color: #ff0000;">チューター（審判や指導などを行う）として参加</span><br />
★テレビ朝日「朝まで生テレビ」公明党問題（９月24日）　<span style="color: #ff0000;">観客の学生として出演<br />
</span>★キング・オブ・ディベート準備委員会第１回会合　<span style="color: #ff0000;">準備委員に就任（企画・判例担当）</span><br />
★中央大学花井卓蔵記念ディベート大会（11月１日）　<span style="color: #ff0000;">関西学院大学に勝利、東京大学に勝利、早稲田大学と首位になり優勝</span>、<span style="color: #ff0000;">優秀ディベーター賞受賞<br />
</span>★第４回キング・オブ・ディベート大会（11月28日）　<span style="color: #ff0000;">中央大学に勝利、</span><span style="color: #800000;">法政大学に敗れる、</span><span style="color: #ff0000;">準優勝、観客特別賞を受賞</span></p>
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	</item>
		<item>
		<title>アジアの世紀（東京大学総長杯争奪学生弁論大会原稿）</title>
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		<pubDate>Wed, 13 May 2009 13:47:26 +0000</pubDate>
		<dc:creator>齊藤 貴義</dc:creator>
				<category><![CDATA[プロフィール]]></category>
		<category><![CDATA[アジア]]></category>
		<category><![CDATA[大東雄弁会]]></category>
		<category><![CDATA[弁論原稿]]></category>

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		<description><![CDATA[つい最近まで、「２１世紀はアジアの世紀」といわれていました。アジア経済が急速な成長を遂げ、世界経済の成長センターとして一気に浮上してきたのです。当時、アジアは将来の先進国入りを目指し、活気に満ちていました。そのような中、 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>つい最近まで、「２１世紀はアジアの世紀」といわれていました。アジア経済が急速な成長を遂げ、世界経済の成長センターとして一気に浮上してきたのです。当時、アジアは将来の先進国入りを目指し、活気に満ちていました。そのような中、アジアの指導者たちは自文明に自信を持ち、欧米の価値観に異を唱え、大アジア主義を前面に持ち出すようになりました。権威主義国の人権外交批判や西欧型民主主義批判はその典型的な例です。</p>
<p>しかし、今や状況は大きく変わりました。経済危機がアジアを直撃したのです。各国の経済成長は大きく落ち込み、都市は失業者であふれました。アジアの世紀を主張した者たちはすっかり声をひそめ、大アジア主義を唱えた国々では暴動が起きています。現在のアジアは、経済と政治の混乱のまっただ中にあり、アジアの世紀は来ない、アジア的価値観は普遍性がない、というアジア悲観論的な認識が強まってきています。しかし、アジアは本当に悲観すべき地域なのでしょうか。</p>
<p>アジアの経済発展の土台となったのは、資本主義体制でした。資本主義の概念は、もともと欧州で成立した近代経済学からうまれてきたものです。また、アジアの経済発展を可能としたのは、欧州から始まって世界大に拡大した近代世界システムに他なりません。近代世界システムとは、資本主義が進んだ地域が遅れた地域を搾取し、遅れた地域がより遅れた地域を搾取するという、中心、準周辺、周辺の三極からなる巨大システムであります。</p>
<p>何のことはないです。結局のところアジアは、欧米の用意した近代経済学というレールに乗り、近代世界システムの枠内を中心に向かって驀進したにすぎないのです。そのため、経済発展からアジアの優越を唱えたところで、それは所詮、「釈迦の掌の上の孫悟空」の域を出ません。仮にアジアが世界経済の中心になっても、それは欧米の構築した近代世界システムの継続にすぎず、アジアの世紀ではないのです。実際、アジアの勃興は、環境問題や資源の枯渇、南北格差、地域紛争の激化といった近代世界システムの限界に対し、何の解決策も示すことができませんでした。</p>
<p>つまり私が何を言いたいかというと、今までのアジアの経済発展は、欧米のシステムの延長線上の出来事にすぎないということです。したがって、経済成長は、思想的、政治システム的な意味での「アジアの世紀」を到来させるものではなかったのです。裏を返せば、経済成長の失敗は、アジアの世紀の実現を何ら妨げるものではない、というわけです。</p>
<p>私はむしろ、今こそアジアが２１世紀をリードしていく好機だと考えます。経済危機によって、アジアの傲慢な心は一掃されました。そして一時的には達成した経済的豊かさが、人間疎外、過度な競争、環境破壊、物の浪費と欲望の拡大といった、欧米近代の弊害を、人々に見せつけました。今、アジアには、懐疑的な心と謙虚な心が混在し、新たな思想や政治システムが非常に出現しやすい環境にあるのです。問題は、その可能性を、どの方向にのばしていくかであります。</p>
<p>私は「伝統の発見」こそが、今後のアジアが目指していくべき道であると考えます。伝統の発見とは、地球規模の問題群の噴出とその解決策の発見を遅らせている欧米近代の弊害を是正するための、かつてのアジア的価値観の再構築であります。欧米諸国がアジアを植民地にし、近代世界システムに組み込む以前、アジアには中華文化圏やイスラム文化圏など様々な世界単位が存在しました。それらの世界単位の政治システムや思想には、欧米文化に根を下ろした近代世界システムにはない、数多くの発想があったのです。</p>
<p>たとえば東南アジアには、いずれ捨てることを前提として都市を建設する世界単位がありました。その世界単位は、中央集権体制でも完全移住生活でもなく、インスタント都市で経済活動を行い、ある程度のうまみを得たら、別の場所に都市を建設するのです。このような活発な移住活動は、様々な海洋都市のネットワークに支えられていました。捨てることを前提とした拠点建設は、文化的、社会的な差を差し引いても、省エネや環境破壊に頭を悩ます現代に、その解決の糸口を示すものなのではないでしょうか。このように、アジアの世界単位が独自に持っていた知恵を現代へと当てはめてみることは、非常に有益であります。</p>
<p>伝統の発見は、帝国主義時代にも行われたことがありました。真の敵は工業文明そのものであるとしたガンジーのヒンドゥー・スワラージ、近代国家構想に中華思想を取り入れようとした孫文の三民主義などです。彼らに呼応したアジアの民族運動も、欧米の市民革命と異なり、運動に最初から大衆が直接登場し、その大衆参加はあらゆる民族や宗教の違いをも越えていたのです。</p>
<p>このように、近代世界システムやその基本単位である国民国家に対抗可能な伝統が復活しかかっていたにも関わらず、その試みは失敗に終わりました。欧米諸国の脅威への対抗や近代化と民族自決を急いだ結果、欧米のコピーのような国民国家が成立し、アジアは自らの手で伝統を破壊してしまったのです。日本などはその代表的な例であり、宗教の融和によるガンジーの民族運動も、人々が独立を急いだため二つの国民国家を生み挫折しました。このように、アジアは時代的、状況的に恵まれず、欧米のまねをせざるをえませんでした。しかし、国民国家や近代世界システムの限界が露呈し、欧米の相対的重要性が低下した今こそ、欧米近代との第２ラウンドを挑むべきであり、その過程で行われる伝統の発見の成功確率は高いと言えるのではないでしょうか。</p>
<p>伝統の発見のためには、アジアの大衆に根ざした学術体系が必要です。アジア各国は、アジアの政治学、経済学、歴史学、文化人類学などの諸分野を統合したアジア歴史政策学の確立を急ぐとともに、大衆レベルでのアジア的価値観の議論が可能となるようにするべきです。さらに、それがアジアの唯我独尊に陥らないよう、欧米近代の普遍的部分やアジアの欠点を素直に認め、より高度で現実的な学術体系を築いていく必要があります。そして、以上の過程を経て完成した現代版アジア的価値観を、今の政治システムの中に、各国が協調して段階的に取り入れていくのです。</p>
<p>アジアは、世界で最も古い歴史と伝統を持ち、常に世界に貢献しうる思想や政治システムを生み出してきました。近代世界システムで病んだ世界を建て直す。私はこれこそが今のアジアに課せられた、古く、そして新しい使命であり、その方向へ総力を傾ければ、必ずや２１世紀はアジアの世紀になるであろうと思います。経済成長という一面的な変化でのみアジアの世紀が語られてきたことを反省し、新たな方面からアジアが次世紀をリードできる可能性が高いことを再度指摘しつつ、弁論を終えたいと思います。ご清聴ありがとうございました。</p>
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		<title>総合メディア創設計画（法政大学春秋杯争奪弁論大会優勝弁論）</title>
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		<pubDate>Wed, 13 May 2009 13:46:17 +0000</pubDate>
		<dc:creator>齊藤 貴義</dc:creator>
				<category><![CDATA[プロフィール]]></category>
		<category><![CDATA[企画]]></category>
		<category><![CDATA[大東雄弁会]]></category>
		<category><![CDATA[弁論原稿]]></category>

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		<description><![CDATA[まず私は、一つの例え話をしたいと思います。ある町に大きな工業団地をつくることになりました。それは行政側が町の活性化策の一環として建設を開始したものですが、建設予定地にはもともと緑豊かな自然が存在し、住民の多くは工業団地建 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>まず私は、一つの例え話をしたいと思います。ある町に大きな工業団地をつくることになりました。それは行政側が町の活性化策の一環として建設を開始したものですが、建設予定地にはもともと緑豊かな自然が存在し、住民の多くは工業団地建設を望んではいません。その様なとき、マスメディアはこれを「住民の意思を無視した行政」として社会問題化し、住民の声を流して世論に訴えます。</p>
<p>しかし、それがある町の問題ではなく、教育問題の時はどうでしょうか。教育をどう動かしていくか決定するのは、二十歳以上の大人達によって選ばれた政治家、そして官僚、さらに末端では教育委員会や現場の教師たちです。彼らの決定がもし、教育の当事者である子供達にとって好ましくないもの、マイナスなものであった時、子供達は町の住民達のように自分達の声を社会全体へと伝えていくことができるでしょうか。</p>
<p>いいえ、できません。なぜなら、子供達は現在教育を受けている段階であり、未熟であると判断されているからです。私がこの例を持ち出して何が言いたかったかというと、つまりは社会一般で当然と考えられている当事者の意思の尊重が、こと教育については、子供達の未熟性から通用しないということです。したがって、教育の根幹部分は、責任ある大人達によって運営するものとされ、子供達の視点や意見は無視されてきたのです。</p>
<p>このような大人社会による教育運営は、教育が社会の要請に沿うものでなければならない以上、当然の帰結であったと考えることができます。しかし、当然の帰結であることに大人達はおごりすぎていたようです。住民の声を反映しない行政が、いずれは独善的かつ強権的になってしまうように、教育のありかたもいつの間にか、社会の意向をあまりにも押しつけすぎて、当事者である子供達に対して好ましくないもの、時代背景にそぐわないものが多くなってきました。そしてまた、子供達にその不満を発言する場を提供してこなかったことが、彼らのストレスを高めています。</p>
<p>そのために大人側は、「子供達が何を考えているのか見えない」という状況に陥り、子供達も「発言したいことがあるのに言える場がない」ということになり、その結果、親・教師と子供とのコミュニケーションが寸断され、受験体制による偏差値至上主義、いじめ、援助交際、学級崩壊、ナイフ事件など、社会そのものを崩壊させかねない様々な問題を噴出させました。もはや今までの教育方式の限界は決定的となり、今や巨大な害悪を生み出す元凶にすらなってしまったのです。</p>
<p>そのような社会全体の危機に対し、マスメディアでは評論家や学者、ジャーナリストが登場して議論を重ね、官僚や政治家が対策を立ててはいますが、今までほとんど効果がなかったのが実状です。なぜなら、先程も述べましたように、現場の十代の子供達の声が完全に無視されているので、問題の核心、そして改善へと向かわせる方策が見当はずれなものとなってしまっているからです。</p>
<p>最近、ＮＨＫ等のメディアで、十代の子供を直接番組に登場させ、その意見を伝えていこうという試みが始まりました。「見えなくなった十代」を再び発見しようというわけです。実は私も、まだ高校生であった昨年の夏、ＴＢＳのニュース２３のその様な企画に参加した一人であります。しかし、私がそれらの番組を見て、あるいは実際に参加して強く感じたのは、所詮はこれらも大人達の用意した「場」における限定的な発言であり、教育問題の根本解決にはならないということです。例えば私の参加した番組などでは、数多くの高校生から参加希望の申し込みが殺到したにもかかわらず、局側が面接や口頭試験で四十名のみ選び出し、しかも放映時間も実質四十分程度でした。そのため、局側から「発言はできるだけ手短に、数分以内に」と事前に言われ、実際に発言した人は全体の三分の二程度、さらにその多くが、一回のみの発言でした。これでは十代の声をお茶の間まで届けるには、明らかに不完全です。しかし、ＴＢＳ、あるいはＮＨＫでそのような番組が放映されたときには、すさまじい反響がわき起こりました。ＴＢＳについて言うならば、極には無数のＦＡＸや電話が届き、さらに私達の話し合った内容に対する十代から大人までの様々な人々、あるいは知識人の意見が、新聞、雑誌などのメディアから、断続的にですが長期間にわたって流され続けたのです。そこに私は、新たな時代の兆候を感じたのです。</p>
<p>以上のような現状分析の観点に立ち、私は提案します。現在の状況を打開する手段は一つしかありません。それは、十代の少年少女の自主運営による総合メディアの創設であります。その総合メディアを通じて、十代の意見を同じ世代へ、そして社会全体へと直接発信していくのです。</p>
<p>そのメディアで様々な社会問題が議論されることは、十代の問題意識を高め、自分達で解決していこうという自浄作用が生まれるのはもちろんのこと、さらにその議論を経て出た結論は、社会の側に改革の一つの指針を示すことにもなります。もちろん、十代の子供達はまだ意見を言うには未熟でありますし、多様な意見が数多く出すぎて収拾がつかなくなることも考えられます。しかし、まずもってそのような生の声をあらゆる人々へ直接ぶつけることこそ、意義あることなのです。</p>
<p>私が考える十代の総合メディアとは、インターネットを中心に、テレビ、ラジオ、雑誌などをリンクさせた多面的なものを考えています。具体的には、まず十代の少年少女有志による運営機関を組織し、彼らの活動拠点となるホームページをインターネット上に作成します。そこで十代の声を集めたり、十代の文化活動を進めたりします。集まった情報はそのままホームページで公開し、重要な内容、伝えきれなかったことを他のメディアを通じて発信していくのです。日本の現在の情報技術環境を考えれば、多面的ネットワークの実現は十分可能であります。また、高度情報化が進む現代において、情報の発信は非常に低コストなものになろうとしています。したがって、メディアの創設および維持に関わる費用は、それほど大きなものとはならず、企業のスポンサーがつく、または文部省の事業の一つとなれば、簡単に実現できます。</p>
<p>ＴＢＳの例が示すように、その様な情報は確実に十代から大人を対象とした幅広い人々の関心を集め、商業主義の観点からも成功は間違いありません。メディアの運営が軌道に乗れば、地方組織を設置し、よりミクロな声や活動を十代のネットワークに組み入れることも可能となります。</p>
<p>そして、そのように子供達が大量の情報発信システムを持つことは、国連総会で採択された子供の権利条約第１２条、自分に関係する全ての事柄について意見を表明する権利、第１３条、あらゆる種類の情報および考えを求め、受け、かつ伝える権利を、日本が保障する国であるということを内外に伝えることにもなります。</p>
<p>このように、十代の総合メディア創設の成果は幾重にも重なってとても大きなものとなり、最終的には子供達を取り巻く教育環境や社会全体を活性化させることへとつながっていくのです。</p>
<p>私は、十代の総合メディアネットワークの形成、そしてそれによる十代どうしの交流や子供と大人の相互意思疎通と決定こそが、２１世紀の教育のあるべき姿であると考えます。２０世紀までの社会は、極端に一方的な教育決定システムを築き上げてきました。そのシステムの限界が、教育の硬直化と社会問題の発生、それによる、社会の要請に沿う人材の育成という教育本来の目的の破綻という形で顕在化してきました。今こそ私達は、発想の転換が必要なのです。メディアでの様々な声のぶつかり合いこそが、未来型教育システムの新たな姿を覗かせるのです。</p>
<p>以上で私の弁論を終わります。ご清聴ありがとうございました。</p>
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		<title>全世界的安全保障（全関東学生雄弁連盟　新人弁論大会弁論原稿）</title>
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		<pubDate>Wed, 13 May 2009 13:44:42 +0000</pubDate>
		<dc:creator>齊藤 貴義</dc:creator>
				<category><![CDATA[プロフィール]]></category>
		<category><![CDATA[大東雄弁会]]></category>
		<category><![CDATA[安全保障]]></category>
		<category><![CDATA[弁論原稿]]></category>

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		<description><![CDATA[東西冷戦の終結後、世界大戦の危機は大きく遠のきました。それに伴って世界各国は大規模な軍縮にとりかかろうとしています。例えば核兵器をめぐっては、ＮＰＴ（核不拡散条約）やＣＴＢＴ（包括的核実験禁止条約）の交渉が開かれています [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>東西冷戦の終結後、世界大戦の危機は大きく遠のきました。それに伴って世界各国は大規模な軍縮にとりかかろうとしています。例えば核兵器をめぐっては、ＮＰＴ（核不拡散条約）やＣＴＢＴ（包括的核実験禁止条約）の交渉が開かれています。</p>
<p>しかし今年の５月、インドが世界の動きに逆行して核実験を行い、核兵器の保有を宣言、さらにそれに呼応してパキスタンも同様の措置をとりました。このことは、ＮＰＴ体制を根底から崩壊させかねないという懸念もあります。７月上旬にインドは再び核実験を予定しているという情報もありますし、イスラエルやイランといった潜在的核保有国が南アジアの動きに呼応しないとも限りません。さらに、対立関係にあるインド・パキスタン両国による核保有は、偶発的核戦争の危機も含んでいます。両国の核保有の原因となったカシミール領土紛争や中国の脅威を考えると、つまりは各国が個別の安全保障政策をとることは、国際社会全体の安定がくつがえされかねない要因となりうるということであります。</p>
<p>今までは民族自決や内政不干渉の原則、あるいは大国の論理によって、国際社会は各国の個別の軍事政策に口を出すことは制限されてきました。しかし今や経済のグローバル化が進み、一国、一地域の不安定要因が世界経済及び国際社会全体に深刻な影響をもたらすようになりました。そろそろ各国は自国の発展は世界の安定なしにはありえず、それは自国独自の安全保障政策より優先することを自覚するべきです。すなわち、国際社会の意向にそう形で自国の軍事を決定する全世界的安全保障へと発想の転換がせまられているのです。</p>
<p>多くの人はここまで話を聞いた段階でこう考えると思います。現在の世界には国連による平和維持軍が存在し国際社会の意に反する侵略行為に制裁を加え、地域紛争の解決へ乗り出している。その平和維持軍の機構を改善、強化することによって、各国が全世界的安全保障など考えずとも世界の安定は保たれるのではないか、と。しかしそれは大きな間違いです。なぜなら国連平和維持軍は国際社会をゆるがすような軍事行動を未然に阻止することは出来ないからです。たとえば大国の行う核実験や突然の侵略戦争を未然に防ぐことは出来ません。また、高度化する各国の軍事力を抑制するためには、国連は大規模な戦力を常に維持、展開させる必要があり、いずれ限界に達します。そして国連平和維持軍の介入が必ずしも事態の解決へと結びつかないことは、旧ユーゴスラビアやアフリカでの平和維持活動を見ても明らかであります。</p>
<p>国連平和維持活動は、全世界的安全保障の一つの類型であるかもしれません。しかしその機能がもともとは個別的安全保障の維持のためにあり、そして究極的には軍事力という物理的強制力に頼っているために、不完全であり限界があるのです。</p>
<p>核拡散や侵略行為、軍拡競争などを未然に防ぐことが出来ないのは国連の限界の現れであり、そういった個別の国家のエゴのつみかさねが国際社会をますますアナーキーなものにしようとしています。このことは平和を望む各国の国民にとっても、安定を志向する世界経済にとっても重要な脅威であります。現実的に当面は国連平和維持軍の整備、強化と安全保障理事会の地位確立によって世界の安定を守っていくべきですが、そのシステムが限界にさしかかる前に全世界的安全保障の具体的ヴィジョンを描き、それへ向けての段階的なプロセスをふんでいくことが重要であります。</p>
<p>では、その全世界的安全保障の具体的ヴィジョンとは何か。それは、主権の共有であります。つまり、各国が個々に持っている軍事力を世界各国が共同で管理することであります。さらに具体的に申しましょう。まず世界中すべての国に安全保障委員会という機関を設置します。そしてその国ごとに設置された安全保障委員会を各国の国防の中枢にするのです。安全保障委員会には、指揮権以外のすべての軍事に関する決定権を与えます。例えば軍隊の規模やその役割などを安全保障委員会で決定させます。さらにその委員会の構成を、その半数はその国の国民によって選出された代表者達があたるとし、残りの半数を各国の派遣した代表によって構成するとします。つまり、従来は行政府及び立法府集中していた軍事に関する権限を安全保障委員会に付与することにより、各国の個別軍事力を全世界的安全保障コントロールのもとにおくのです。</p>
<p>この安全保障委員会による全世界的安全保障は、従来の国連平和維持活動と比較して、武力紛争や軍拡の未然防止、大国の論理の消滅と軍縮、世界全体の経済発展といった三つの大きな効果をもたらします。一点目の武力紛争や軍拡の未然防止ですが、これは国際社会の意に反する軍事行為や兵器の開発に対し、安全保障委員会の各国代表が共同で拒否権を発動することが出来るため、その防止を実現することが出来るのです。２点目の大国の論理の消滅と軍縮につきましても、安全保障委員会はすべての国に等しく設置され、そこでは大国も小国も等しく一票を持つわけですから、例えば政治や経済の目的達成のために大国が力でもって小国を脅すという行為は阻止されます。阻止されるわけですから、大国は国策遂行のために強大な軍事力を展開させる必要性がなくなり、小国は大国への対抗手段として自国の国防力を強固にする必要性もなくなります。したがって大規模な軍縮が可能となるわけです。そして以上の二点が、国際社会の安定と軍事予算の削減につながり、三点目の世界全体の経済発展の扉を開くのです。</p>
<p>個別的安全保障から全世界的安全保障へ。そのヴィジョンについて今述べましたが、果たしてその安全保障委員会なるものが本当に実現できるか、単なる机上の空論ではないかと思われるかもしれません。しかし私は、必ずや国際社会は全世界的安全保障体制へと到達できると確信しております。なぜなら先程も述べましたように、経済のグローバル化が進展するにつれて、国際社会の全体の利益を考えることがますます重要となってきております。そしてまた、軍事の諸民族による共同管理こそが、国家や民族の自己決定能力を高めることにつながるのではないでしょうか。将来、世界中の諸国家が大国、小国の区別なくそれらのことを強く自覚し、全世界的安全保障へと向かっていくと思います。</p>
<p>個別的安全保障が全世界的安全保障より圧倒的優位に立つ現状にあって、国際社会の潮流は一国一地域によって簡単に変えることができます。軍拡や侵略行為、武力による威圧を防ぐことはできません。しかし、私たちの世界にとって今最も必要なものは何でしょうか。それは、戦車でも戦闘機でも核兵器でも、侵略行為に対して抑止力を行使できない国際社会でもありません。必要なものは、道路であり学校であり病院であります。まだまだそれらが不足している地域はたくさんあります。産業の豊かなめぐみを全世界へいきとどかせる、安定した平和な国際社会こそ必要なのです。そのためには人類は、全世界的安全保障を個々の国家に実行させることが不可欠であります。以上で私の弁論を終わります。ご清聴ありがとうございました。</p>
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