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スーパーマーケットの災害救援活動

written by 齊藤 貴義 on

1995年1月17日、阪神大震災によって神戸や淡路島は甚大な被害を被りました。多くの家や商店が倒壊もしくは炎上し、人々の生活を支えるライフラインも寸断されました。しかし、そのような中で特に目立った対応を示したのが企業、とりわけダイエーです。ダイエーは政府よりも早く震災対策に乗り出し、震災後すぐに被災者へ向けて店を開くことに成功しました。ダイエーの迅速な対応を支えたものは何だったのか、災害時における地域のスーパーマーケット の役割とは何か、ここで考えていきたいと思います。

阪神大震災におけるダイエーの対応

▼1995年01月17日(火)

05:46 地震発生。ダイエーは被災地域に展開していた43店舗のうち13店舗が全壊。
05:55 大阪管区気象台が地震情報第1号。陸上自衛隊八尾駐屯地、格納庫からヘリコプターを出す作業を開始。
06:30 陸自中部方面隊に非常呼集発令。神戸市市長が登庁。警察庁が地震災害対策室を設置。
06:15 警察庁、全国の機動隊に出動待機を命令。
06:35 神戸市長が登庁。
06:40 兵庫県災害対策本部設置。
06:50 神戸市災害対策本部設置。

07:00 ダイエーが東京に地震対策本部を設置。
07:14 八尾空港から陸上自衛隊OH−6観測用ヘリコプターが離陸、被災地を上空視察。「高速道路が倒壊している」と無線連絡し、ハンディ・ビデオで被害状況を撮影。出動要請がないため訓練名目。
07:30 村山富市首相が公邸で地震第一報を聞く。
07:58 陸上自衛隊第3師団所属第36普通科連隊が、阪急伊丹駅で人命救助活動に入る。
08:00 ダイエーが地震対策会議を開く。中内会長が販売統括本部長にヘリコプターで神戸へ飛ぶよう指示。おにぎり、弁当など1,000食分と簡易衛星通信装置を搭載。ヘリコプター、フェリー、タンクローリー、トラックを手配。
08:11 海上自衛隊の救難ヘリコプター、S−61Aが徳島県松茂基地を離陸、淡路島の被害状況を撮影。午後2時頃、防衛庁へ届く。また厚木基地に空輸した写真は、そこから車で午後4時半防衛庁に到着。
08:20 貝原俊民兵庫県知事が登庁。

08:30 兵庫県が第1回県災害対策本部会議開く。被害状況の把握と各部の迅速な対応を指示。
08:45 村山首相「被害状況の把握に全力をあげております。今後被害の状況に応じ、万全の対策を講じてまいる所存であります。」
09:00 自衛隊第三特科連隊出動準備完了。呉地方総監部、補給艦「ゆら」が神戸に向けて出港。
09:30 神戸ヘリポートから神戸消防のヘリコプターが離陸。
09:40 神戸消防のヘリコプターが上空から市長に「火災発生は20件以上。市の西部は火災がひどく、東部は家屋倒壊が目立つ」と報告。市長は直ちに県知事に自衛隊派遣を検討するよう電話で要請。
10:00 貝原兵庫県知事、自衛隊の派遣要請。自治省消防庁は大阪、東京、名古屋、広島の消防局に応援を要請。

10:04 定例閣議が開かれる。国土庁長官を本部長とする「平成七年兵庫県南部地震非常災害対策本部」の設置を決定。
11:00 ダイエーの対策本部員がヘリコプターで現地へ出発。
11:25 国土庁で「兵庫県南部地震非常災害対策本部」の初会合
12:00 東京警視庁のレスキュー部隊など150名がヘリコプター6機で出発。
12:06 千葉市消防局のヘリコプターが救助隊員5人をのせて出発。
12:45 東京消防庁のレスキュー部隊がヘリコプターで被災地へ出発。午後防衛庁がヘリコプターによる航空消火の許可と消防当局が保有する消火剤の引渡しを自治省消防庁に求めたが、空からの消火断念の回答が翌18日午前8時にくる。
12:48 淡路島・一宮町役場の中庭に自衛隊ヘリ三機が到着。隊員がオートバイで被害調査を実施。 13:10 渋滞に阻まれていた陸上自衛隊第三特科連隊215人が到着。救助活動を開始。

13:45 ダイエーの対策本部員がポートアイランド到着、「現地対策本部」を設けて、復旧に向け活動開始。
14:38 政府調査団(小沢国土庁長官)19人が自衛隊機で埼玉・入間基地を出発。
15:05 村山首相、災害対策で緊急会議。
16:20 国土庁長官ら、ヘリコプターで被災地を上空から視察。

18:20 国土庁長官、現地入り。
18:30 通産省が緊急物資の確保を各業界に要請。

▼1995年01月18日(水)

ダイエー、ヘリコプター3機の手配完了。フェリーと共に空海の物資海上輸送を展開。ヘリコプターは八尾空港、同社茨木食品センターから神戸市中央区のポートアイランドに物資を降ろした。西宮店などの店頭で被災者に飲料水を提供。被災地の店舗で24時間営業を開始する

▼1995年01月19日(木)

ダ イエー、自衛隊のヘリコプターを使って被災地にある店舗へ物資を緊急輸送。兵庫県伊丹市から神戸市北区にある消防学校に水や食料品を空輸。そこから同社の 配送車で各店に届けた。午前中に3便で計十数トンの物資を輸送した。これとは別に、フェリーによる輸送も引き続き実施している。フェリー船では、食料品な どを積んだトラック48台を大阪・南港から兵庫県の東播磨港まで海上輸送し、兵庫県下の21店舗に配送した。大阪方面からの陸送が、交通渋滞で困難になっているための措置。一方ヘリコプターでも同日午前中に計2回、伊丹空港から神戸市北区の学校まで水や食料品などを空輸し、ダイエーやローソンの店舗に配送 した。

▼それ以外の措置

関 東や中部地方から物資を被災地へ優先的に輸送。被災地の店舗に物資を「必要以上に」大量に陳列する(中内会長の終戦直後の体験・・・商品が店頭になくなればパニックが起きる。どんなときにも商品を供給し続けるのが商人の使命だ。それが街に活力を生む)。全壊して営業が困難な店舗でも、電気を灯し、テントで過ごす被災者への希望の光になるよう願いを込めた。

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